スタートアップの構築は、まさに予測不能な旅です。毎日の生活は非常に意図的なものになりますが、同時にまったく先が読めなくなります。絶好調の日もあれば、懸命に努力しても目に見える進展が何ひとつない「空白の日」もあります。誰かに連絡しても返信はなく、新機能をリリースしても反応はゼロ、といった具合です。
しかし、ある日突然、何の前触れもなく歯車が噛み合い始めます。何もかもうまくいかない状態から、ようやく何かが軌道に乗り始める——この予測不能な跳躍こそが、この旅の最もエキサイティングな部分であり、混沌の中にある「ロマンス」なのです。ここでは、成長のレバーを見つけることから、ユーザーと真に繋がるオンボーディングの設計まで、私たちがこの初期段階の不確実性を乗り越える中で学んでいることを紹介します。
プロダクトマーケットフィット(PMF)を模索している時期は、「スケールしないこと」を厭わずに行うものです。時には、特定のパートナー一社を感銘させるためだけに何かを作ることもあります。
初期の頃、私たちは特定のパートナーを惹きつけるために、Framerとのインテグレーションを構築しました。リリースしたものの、誰も使ってくれませんでした。しばらくの間、それは放置されたままでした。しかしその後、アプリ内の何気ないバックリンクが検索エンジンにインデックスされたのです。すると突然、その忘れ去られていたインテグレーションがインバウンドのトラフィックを呼び込み、新たな発見のきっかけとなりました。
このような成長を完璧にモデル化することは不可能です。ただ、世の中に十分な数の「フック」を仕掛け、何が引っかかるかを見守るしかないのです。
分析データについても同じことが言えます。ダッシュボードを見て、プロダクトが失敗していると思い込んでしまうこともあるでしょう。私たちも当初、リテンション(継続率)の数字がひどいことに頭を抱えていました。しかし調べてみると、主要なメッセージング機能にバグがあり、実際にはメッセージが送信されていなかったことが判明しました。バグを修正すると、リテンションは劇的に改善しました。パニックに陥る前に、そもそも「正しいデータ」を見ているのかどうか、常に自問自答する必要があります。
企業向け(B2B)に売るのか、一般消費者向け(B2C)に売るのかという違いは、難しく考えられがちです。しかし結局のところ、どちらも目的と不満を抱えた「人々の集まり」に過ぎません。
本当の違いは、関係性の深さにあります。B2Bでは、少数のユーザーと非常に深く、密接な(ハイタッチな)関係を築くことができます。一方でB2Cでは、膨大な数の人々と、比較的浅い関係を築くことが求められます。
どちらのモデルであっても、核心となる課題は同じです。「人々が本当に必要としているものは何か」を突き止めることです。それは、彼らが言葉にして伝えてくれるニーズとは大きく異なることがよくあります。もし、大手企業のチームが抱える価値の高い課題を解決できれば、プロダクトの周囲に「ハロー効果」が生まれます。有名なデザインチームでの導入実績がひとつあれば、それがツールの信頼性を証明し、他の多くのユーザーを惹きつけることがずっと容易になるのです。